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2021年4月11日(日)復活節第2主日礼拝

聖書  マタイによる福音書28章11〜29節(新p.60)

説教 「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」      交読詩編 16編5〜11節(p.20)        讃美歌 7番1・4節、148番、Ⅱ54番

【説教要旨】『わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる』

    

 福音書記者マタイは、イエスの復活にまつわるうわさを残しています。それは「弟子たちが夜中にやって来て、番兵たちが寝ている間に死体を盗んで行った」というものでした。

イエスが葬られた墓の番の任務についていた兵士は、都エルサレムの祭司長たちに任務失敗を報告しに行きます。墓の石が転がされたこと、天使が降りてきて「あのかたは復活なさった」と言ったこと、何よりもイエスの遺体が墓にないことを。報告する方も青ざめていれば、報告を受けた祭司長たちも、呼び集められた長老たちも青ざめていたことでしょう。神の力がイエスを死から生き返らせたのか?群衆が聞けば大変な騒ぎになるぞ。イエスを死に追いやった自分たちの立場はどうなるのだ?神の子を十字架にかけたなど、到底認められるものではない。様々な思いが交錯するなか、「イエスの弟子たちが盗んだことにしては?」誰かがそう言ったのかもしれません。「よし、そうしておこう。そうすれば、私たちはこの出来事に何ら関係はない。おとがめもない。群衆もいつかイエスのことなど忘れてしまうだろう。これで私たちの立場は守られる」。そのような会話がなされたのか、相談の結果、彼らは兵士たちに多額の金を与え、弟子たちがイエスの遺体を盗んで行ったとすること、このことがローマ総督の耳に入ってもうまく総督を説得すること、以上を兵士たちに命じました。

 番兵たちがつくことになった嘘、立場を守るため祭司長たちが生み出した嘘。それは自分に対する嘘であると同時に、神に対する嘘でした。人は自分で自分を裁くことになる、とイエスが言われていたことを思い出します。神はそのようなことは望まれません。神がイエスを死から起こされた復活は、人の生涯にわたり、その人を支え、力づけ、日々を生きる命を与えるまことの喜びです。そして、死を超えて続く神と人との関係を約束する希望です。

 自分と神に嘘をついて、怯えている人がすべての不安から解放されますように。自分で自分を裁くことがありませんように。「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる」とおっしゃったイエスの復活の力が、今日、自分にも働いていることに気づかせてください。

祈り;主なる神さま、あなたは私たちがあなたと共に生きていけるようイエスをよみがえらせてくださいました。この喜びと希望の道を、地上でも、天でも歩ませてください。(森美由紀)

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